多くの大手企業が基幹システムとして利用してきたVB6が、技術的な陳腐化により、維持管理コストが増大し、セキュリティリスクがあったり新しいビジネス要求への対応が困難だったりする深刻な課題を抱えています。
本記事では、そのVB6移行プロジェクトを成功させるために必要な知識やどう移行するかの選択肢とプロセス、信頼できる外部委託先選びのポイントを網羅的にわかりやすく解説します。
私たち一般社団法人日本ニアショア開発推進機構(ニアショア機構)は、首都圏を中心とした発注企業と地方にあるシステム開発会社をつなげる「Teleworks」を運営しています。
地方企業を中心にご対応することにより、コストを抑えながら高品質のシステムをこれまで数多く提供してきました。
テレワーク普及に伴い累計受注額は増加しており、ご対応実績は500件以上となっています。このような実績がある私たちだからこそ知る、現場のリアルな声も紹介します。
当機構なら、多くの地方企業と連携しているため、「VB6を最近まで触っていました」という現役のエンジニアを探すことも可能です。コストを抑えながら高い技術力を持つ優秀なエンジニアに依頼できます。
海外ではなく国内の地方で安全にVB6の移行をしたい企業様は、私たちニアショア機構が提供する「Teleworks」の詳細をご確認ください。
VB6システムの継続利用は、単なる古い技術の温存ではありません。見過ごせないビジネスリスクと、将来的な成長機会の損失に直結します。
VB6移行が必要な理由を解説します。
MicrosoftによるVB6開発環境のサポートは、2008年に既に終了しています。
これにより、最新のOS環境での安定稼働が保証されない、新たな技術的な問題が発生しても修正が困難といったリスクに加え、もっとも懸念されるのがセキュリティリスクの増大です。
未知の脆弱性が発見されてもパッチが提供されないため、サイバー攻撃の標的となる可能性が高まります。
VB6の技術者は年々減少・高齢化しており、システムの保守や改修ができる人材の確保が困難になっています。
属人化が進み、担当者が不在になるとシステムがブラックボックス化するリスクも高まります。
結果として、わずかな改修にも多大なコストと時間がかかり、システムの維持・運用コストが経営を圧迫する状況に陥りやすくなります。
古いVB6システムは、最新のクラウド技術、モバイル対応、AI連携といった新しい技術との連携が困難です。
その結果、業務効率化のための新しいツール導入や、データ活用による意思決定の高度化といったDX推進の取り組みが進まなくなります。
市場環境の変化に迅速に対応できず、競争力の低下を招く機会損失は計り知れません。

VB6システムの移行と言っても、システムの内容やビジネスの目的によって最適な方法は異なります。
ここでは、主な移行アプローチとその特徴やメリット・デメリットを比較します。
もしVB6システムが、人事、会計、販売管理といった特定の汎用的な業務を担っている場合、その業務に特化したパッケージ製品の導入やSaaS(Software as a Service)への切り替えも有効な選択肢になるでしょう。
メリットは、短期間での導入が可能で、システムの保守運用は提供元に任せられるところです。一方、デメリットは、既存の業務フローに合わせたカスタマイズが難しい場合があること、そして過去の蓄積データとの連携が必要になるところです。
VB6のまま長らく放置されていたということは、多くの費用をかけるのが難しい状況なのかもしれません。その場合は、リプラットフォームやハイブリットアプローチなど、部分的な対応で済ませる選択肢が有効です。
リプラットフォームは、既存のVB6のソースコードを、VB.NETやC#といった別の言語に変換する方法です。変換ツールを活用する自動変換と、人手による手動変換またはその組み合わせがあります。
メリットは、リライトに比べて開発期間とコストを抑えられる可能性があるところです。
デメリットは、変換後のコード品質のばらつき、VB6固有の機能やサードパーティ製コンポーネントの互換性問題、手修正の手間が発生しやすいところです。
比較的システム構造が単純で、機能変更が少ない場合に有効な選択肢の一つと言えるでしょう。
また、ハイブリッドアプローチは、パッケージ導入やリプラットフォームなどを組み合わせて実施する方法です。
例えば、コア機能はリライトで再構築し、周辺のサブシステムはリプラットフォームやパッケージ導入で対応するといった方法をとることができます。
これにより、それぞれの方法のメリットを活かしつつ、全体のコストや期間を最適化できる可能性があります。
リライトは、既存のVB6システムと同等またはそれ以上の機能を、Javaや.NET(C#など)といった現在主流のプログラミング言語でゼロから再開発する方法です。
最大のメリットは、最新技術の活用、システムの全体最適化、業務フローの見直しによる効率化、そして将来的な拡張性の高さです。
デメリットとしては、最もコストと期間がかかり、開発リスクも高くなる傾向があります。
基幹システム全体の抜本的な見直しや、大幅な業務改革を伴う場合に適しています。
VB6移行は、単なる技術的な作業ではなく、企業のビジネス継続と成長を左右する一大プロジェクトです。
全体像をしっかりと把握し、段階的にリスクを管理しながら進める計画性が、成功の鍵を握ります。ここからは、VB6移行プロジェクトの全体像をお伝えします。
最初のステップは、対象となるVB6システムを徹底的に分析し、現状を正確に把握することです。
システムの規模、機能、アーキテクチャ、他のシステムとの依存関係、使用されているデータベースや外部コンポーネントなどを詳細に調査します。
同時に、移行によって何を達成したいのか、どのような新機能が必要かといった移行後の目標と要件を定義します。
この段階での分析・定義の精度が、後続ステップの成否を大きく左右するため、慎重に判断しましょう。
次は、定義された要件に基づいた、移行後のシステム全体のアーキテクチャ設計です。
選択した移行方法(リライト、リプラットフォームなど)に合わせて、新しい技術スタック、データベース構造、外部連携インターフェースなどを具体的に設計します。
リプラットフォームの場合は、コード変換後の手修正箇所や対応方法も詳細に計画しましょう。この設計フェーズで、開発・実装、そしてその次のテスト工程の品質が決まります。
設計に基づき、実際の開発・実装またはコード変換作業をおこないます。
リライトの場合はゼロからのコーディング、リプラットフォームの場合はツールによる自動変換とそれに続く手動での調整および修正作業が中心です。
開発と並行して、単体テスト、結合テストを実施します。
特に重要なのが、新旧システム間で同じ入力に対して同じ結果が得られるかを確認する「現新対照テスト」です。
これが十分におこなわれているかが、後工程での手戻りを防ぐ鍵となります。
続いて、実施するのは、開発およびテストが完了したシステムを、実際に利用するユーザー部門に評価してもらう受け入れテスト(UAT:User Acceptance Test)です。
ここでは、業務要件が満たされているか、使い勝手に問題はないかなどを確認し、フィードバックを収集して最終調整をおこないます。
同時に、本番環境へのデータ移行計画や、新システムへの切り替え(カットオーバー)計画、ユーザーへのトレーニングなどを進めます。
すべての準備が整ったら、新システムを本番環境にデプロイし、切り替えをおこないましょう。
切り替え直後はシステムが安定稼働しているか、想定外のトラブルが発生していないかを厳重に監視してください。
本番稼働後も、システムの性能監視やセキュリティ対策、ユーザーからの問い合わせ対応など、継続的な保守運用が重要です。
システムを陳腐化させないための改善活動や、定期的なメンテナンス計画も策定および実行します。

VB6移行プロジェクトは、見た目以上に複雑で、多くの企業が予期せぬ壁に直面し、計画通りに進まないケースが少なくありません。過去の事例を学ぶことで、これらの失敗を避けられる可能性があるため、詳しく解説します。
長年運用されてきたVB6システムには、設計書に記載されていない「暗黙の機能」や、特定の担当者しか知らない「裏技」のような運用ルールが存在することがよくあります。
これらの潜在的な機能や仕様を漏れなく洗い出せないと、移行後のシステムで不具合が発生したり、業務が回らなくなったりします。
徹底的な現状分析、現場担当者へのヒアリング、そしてシステムの挙動を注意深く観察することが不可欠です。
よくある失敗は、VB6移行のために作り直しても動かないというものです。
VB6移行に費やしたコストが返ってこないため、大きな失敗だと言えるでしょう。だからこそ、データをどう移行するかをきちんと要件定義しないといけません。
きちんと事前に調査しないと、移行できないデータの洗い出しができません。
VB6システムが利用しているデータベースのバージョンが古かったり、特殊な形式でデータが格納されていたりする場合、新しいシステムへのデータ移行が複雑になることがあります。
文字コードの違い、日付や数値の表現方法の差異、不要なデータの整理なども課題となります。
データの欠落や不整合はビジネスに致命的な影響を与えるため、綿密なデータ移行計画を立て、事前に複数回のテスト移行を実施して正確性を検証することが重要です。
VB6で開発された多くのシステムは、特定のベンダーが提供するOCXコントロールやCOMコンポーネントを利用しています。
これらのサードパーティ製品が移行先の環境に対応していない、あるいは提供元が既にサポートを終了している場合、代替製品を探すか、同等の機能を独自開発する必要があります。
移行対象システムのサードパーティ製品の棚卸しと、それぞれの移行方法の検討を早い段階でおこなわないと、後工程で大きな手戻りや開発遅延の原因となります。
VB6移行プロジェクトにおいて、軽視されがちでありながら重要なのがテスト工程です。
特に、旧システムと新システムで完全に同じ結果が得られることを確認する「現新対照テスト」を十分におこなわないと、本番稼働後に重大な不具合が多発するリスクが高まります。
網羅的なテストケースの作成、テスト自動化ツールの活用、そしてユーザー部門を巻き込んだ入念な受け入れテストの実施が、品質確保には不可欠です。
VB6システムは現場の業務と密接に結びついていることが多いため、移行プロジェクトにはユーザー部門の協力が不可欠です。
しかし、IT部門だけでプロジェクトを進めてしまい、現場のニーズや潜在的な課題を十分に把握できなかったり、テストやトレーニングへのユーザー参加が不十分だったりすると、移行後に業務が滞る、ユーザーが新しいシステムに馴染めないといった問題が発生します。
企画段階からユーザー部門を積極的に巻き込み、密に連携を取りながら進めることが成功には不可欠です。
高度な専門知識と豊富な経験が求められるVB6移行は、多くの企業にとって、自社のリソースだけでは完遂が難しいプロジェクトです。
そのため、外部の専門開発会社に委託するのは、現実的で有効な選択肢だと言えるでしょう。
自社開発するためには、VB6および移行先言語、データ移行、プロジェクトマネジメントといった専門知識を持つ人材の確保および育成が必須です。
さらに、移行期間が長期化しやすいこと、プロジェクトが失敗した場合のリスクをすべて自社で負う必要があるといった大きなデメリットが伴います。
たしかに、VB6移行を自社内のIT部門だけでおこなう場合、以下のようなメリットがあります。
ただし、2008年から対応していないということは、自社では直せない、あるいは、対応できない何らかの理由があるのではないでしょうか。
だからこそ、外部に委託することを積極的に検討しましょう。
外部の専門開発会社にVB6移行を委託する場合、VB6移行に関する豊富な経験と専門的な技術力を持つリソースを迅速に活用できます。
その結果、プロジェクト期間の短縮やコスト最適化が期待でき、自社のITリソースをより戦略的なコア業務に集中可能です。
とりわけ、大規模で複雑なVB6システムを抱える大手企業の場合、システムの規模、機能、影響範囲が広範にわたるため、自社内の限られたリソースだけで移行を完遂させるのは現実的ではありません。
高度な専門知識、プロジェクトマネジメント能力、そして堅牢なセキュリティ体制を兼ね備えた外部の開発パートナーに委託しましょう。
移行リスクを低減し、高品質かつ効率的にプロジェクトを進めることが可能になります。
信頼できるVB6移行パートナーを選ぶときは、以下の重要なポイントを押さえましょう。
VB6移行プロジェクトの成功は、どの開発パートナーを選ぶかに大きく左右されます。
外部委託するなら、単にコストだけでなく、信頼性と実力のある開発会社を見極めることが重要です。

貴社のVB6移行プロジェクトを成功に導くために、一般社団法人日本ニアショア開発推進機構(ニアショア機構)がお力になります。
システムの現状、移行の目的、ご予算、期間といった詳細なご要望を丁寧にヒアリングし、それにもっとも適した技術力・実績・体制を持つ地方の優良開発会社を複数ご紹介いたします。
当機構は、これまで多くの地方開発企業と連携をおこなってきました。
地方では「VB6を最近まで触っていました」という現役の経験豊富なVBエンジニアを確保しやすい状況にあります。
また、VB6移行プロジェクトの実施を依頼することもできますが、ブラックボックス化したシステムの解析だけを任せる活用の仕方もおすすめです。
東京では、VBエンジニアがそもそも少ない傾向が見られます。だからこそ、経験豊富な地方VBエンジニアに依頼するのが現実的です。
当機構の強みは、VB6移行の実績を持つ開発会社を含む、全国8,000名以上の正社員エンジニアを擁する提携ネットワークです。
メディア掲載多数、500件以上の相談実績に裏打ちされた高い信頼性と、テレワーク開発に特化した独自の教育プログラムを受講した高品質なエンジニアリソースをご紹介できます。
小規模な影響分析やPoCからのスモールスタートも可能です。さらに、開発会社と直接契約できるため、中間マージンを抑えつつ、透明性の高いプロジェクト運営が実現します。
豊富な実績と高品質なエンジニアリソースを持つパートナーと共に、リスクを最小限に抑えながら、VB6移行を実現しましょう。
まずは、ニアショア機構へお気軽にご相談ください。
金融、ITベンチャーを経て株式会社パソナ(現)にて事業企画・実行に従事。大規模法人向け外注戦略を担うコンサルティング部門を企画設立し部門長。その後、IT調達分野のコンサルティング会社を設立し、セミナー・寄稿多数。外注戦略支援、コスト最適化、偽装請負是正では国内有数の実績を持ち、システム開発会社の再構築・再生も多数実行。2013年より「ニアショア活用による地方活性化で日本を再生する」ビジョンのもと、一般社団法人日本ニアショア開発推進機構を開始。